働くとは？　～　KKB鹿児島放送新入社員　社会人マナー研修　～

新元号の発表された時間は、鹿児島へ向かう飛行機の中でした。新年度は鹿児島での社会人マナー研修でスタート。

古巣のKKB鹿児島放送の社員研修を担当しています。テレビ朝日系列なのでドラえもんが迎えてくれます。奥に見えるのが、KKBキャラクターのプラッピー。私が社員時代に誕生したキャラクターで、決定までのことを思い出すと懐かしいものです。

平成最後の年に入社した新入社員を対象に、まる2日かけて人としての土台を作りました。後輩たちにこれまでの経験を話せるのもありがたいことです。

あるテレビドラマで新入社員がお辞儀１つに3日間かかる場面が出てきました。その指導者がこう言います。「『表情、声のトーン、お辞儀』この３つであなただけでなく、会社の印象が決まるんです」。小さなことだと思うかもしれませんが、ちょっとしたことで会社のイメージは判断され、見ていないだろうと思っても、見られています。

新入社員だから出来なくても許されるわけではなく、社会人としてのマナーには、社歴に関係なく厳しい目が向けられます。全ての仕事がそうですが、特にマスコミである点が世間の目は更に厳しいということ。職業人としての自覚と心得である、自己管理の基本・仕事に取り組む基本姿勢・職業人としての基本的心得はもちろん、名刺交換の基本や電話応対などのビジネススキルや言葉遣い、コミュニケーションの重要性などなど。新入社員の意見、考えを聴きながら、ビジネススキルを伝え、私にできる精一杯のエールを送りました。

終了後の研修レポートには、様々な心に響いた言葉が書いてありましたが、「働く」とはどういうことなのか、更には、「初心忘るべからず」の言葉の意味を心に留めたようです。

なぜ、なんのために働くのですか？そんな質問を投げかけました。その答えに正解はありませんが、それぞれが考えることが必要です。「働く」とは、「はた（傍）らく（楽）」　「はた」とは他者のことで、他者の負担を軽くしてあげる、楽にしてあげるということです。そのために、人が動くことが働く、なのですね。人のために自分に何ができるのか、お客様のために、視聴者のために、身近な親や兄弟、既婚者なら家族のために、友達のためにでもいいでしょう。自分のためではなく、人のために動く、時間を使う、結果それは回り回って自分のところにもやってくるのでしょう。

お客様、周囲の人、家族の役に立てるよう、喜んでもらえるように、それは相手のことを考えるマナーの原点とも重なります。

働くの語源について詳しくは田巻の過去のブログから【なぜ働くのですか？】

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なぜ働くのですか？

研修終了後の打ち上げで、元上司と話しをした際、「結局、どれだけ人のために動けるかなんだよね」という一言を聞いた時、後輩たちに伝えたことは間違いではなかったと改めて思ったのでした。

また研修中は、2年前、1年前に研修した社員たちが、「あの時は名刺交換もうまくできませんでしたが、なんとかやってます。」など挨拶に来てくれて、頼もしく成長した姿を嬉しく思いました。しかし、新入社員よりも、その慣れてきた頃が一番初歩的ミスをしやすいのです。

「初心忘るべからず」は、能を大成させて世阿弥が残した言葉。「初心」とは芸における「未熟さ」「初心者の頃のみっともなさ」を折に触れて思い出すことで、あの頃には戻りたくないと思い、更に精進できると説いています。何事も始めた頃は未熟で出来ないことばかりですが、だからこそ一生懸命上達しようと努力するでしょう。しかし、少し出来るようになると未熟だった頃を忘れてあたかも最初から出来ていたかのように振る舞いがちです。落ちこぼれ秘書時代の田巻もそうです。

その気の緩みこそ、初心　＝「未熟な心」ではないかと思います。上達して気が緩む時こそ、思い出さなければならないなのですね。

「初心忘るべからず」について詳しくは田巻の過去のブログから【初心ってどんな心?】

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初心ってどんな心？

1年後の成長が楽しみな彼らでした。今後ともKKB鹿児島放送をよろしくお願いいたします。UX新潟テレビ２１もね。(;^ω^)鹿児島市与次郎の満正苑さんの女性用トイレの壁に拙著『「秘書力」で人生を変える』のチラシがまだ貼ってありました。出版から2年。こうして応援してくだる皆様のお陰で、私も初心に戻り、フレッシャーズと桜島から元気をもらって新年度のスタートです。