「鬼頭魚」に、目から鱗

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先日、行きつけのワインバーで出会った店の常連客。親しみやすく気さくな雰囲気の女性です。

 

何度か見かけたことがあったのですが、ちょうどその日は共通の知り合いがいたため、紹介されてお互いに自己紹介しました。

 

その自己紹介がなんとも面白く、その場はにぎやかな笑いに包まれました。

 

 

田巻「はじめまして。田巻と申します」。

 

女性「はじめまして～。きとうと申します。鬼の頭と書いて鬼頭。こわいでしょ～。でも、優しいから大丈夫よ～」

 

他の常連客「怖いのは外見か～」

 

女性「こら～。そうそう。今ね、そこの魚屋さんにさあ、張り紙があってね。鬼頭魚200円って書いてあったのよ。ねえ、鬼頭魚って何のことだと思う？」

 

田巻・他の常連客「え～。なんのことだろう。えっ、知らないの？」

 

女性「知らないよ。初めて見たんだから。鬼の頭の魚だよ。しかも、200円。私の名前の魚、安っ。どんな魚よ。」

 

他の常連客「へ～。検索したら出てきたよ」

 

田巻・女性「えっ、何何何？」

 

他の常連客「シイラ」

 

田巻・女性「シ・イ・ラ～！　初めて知った～」

 

鬼の頭の魚というなんとも恐ろしい名前の魚。実際に頭が大きめで、その形相から鬼を連想したといわれています。（鬼頭魚の他に、漢字表記では、粃、鱪、鱰とも書きます）

 

食用ですが、体の大きさの割に食べるところが少ないのが特徴のシイラ。「しいな」が語源と言われています。しいな（粃）とは身が詰まっていないイネのモミのこと。この「しいな」が「しいら」に変化したのだとか。

 

 

そして、「シイラ」は、ハワイでは高級魚として知られる「マヒマヒ」のこと。食べたことがありませんが、マヒマヒは聞いてことがあります。

 

 

ということで、お酒の席で漢字の読み方を一つ覚えた田巻です。魚だけに、まさに目から鱗が落ちました。

 

そして、そのエピソードを大学の授業で話した際、「目から鱗が落ちる」という言葉の語源は聖書である話をしました。新約聖書に書いてあるのです。

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学生たちは驚きの表情で聞いていましたが、その日に提出された感想にもまた驚きました。

 

 

「『目から鱗が落ちる』という表現を始めて知りました」。ガーン。またも、目から鱗が落ちました。

 

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