ポジティブ男子の主張~ポジ男の名言シリーズ㉕~
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先週号で、息子、中3ポジティブ男子が読売新聞の全国作文コンクール、新潟県中学生の部で、優秀賞に選ばれたことをお話ししましたら、その文章が読みたいとの声をいただき、真に受けて・・・田巻、今週は楽をさせていただくことにしました。
夏休みの宿題に書いた作文の他に、ポジ男だけもう1点作文を書くように先生に説得されて書いたものです。タイトルは、「人間関係は約数の多さ」。田巻が以前、ポジ男の名言シリーズでつづったことですが、彼が彼の言葉で作文に書いたのです。しぶしぶ書いていましたが、報われました。
以下ご一読いただければ幸いです。
「人間関係は約数の多さ」
小学校6年生の時から漠然と、中学校では生徒会長になりたいと思っていた。当時はただなんとなくかっこいいからという理由だった。入学前に聞いた中学校の噂はあまりいいものでなかったが、実際に入学してみると、先生も熱心に指導してくれるし、先輩も礼儀正しく、校内の雰囲気も悪いものではなかった。
とてもいい一面があるのに悪いイメージを持たれるのは残念だと思ったことから、自分の通っている中学校、卒業すれば生涯母校となる中学校を後輩や保護者、地域の人たちに良い学校だということをわかってもらいたいと思うようになった。それが生徒会長になりたいという気持ちをより強くした。生徒会長になり、様々な取り込みをしていけば、評判も変わると思ったからだ。
1年生の時、僕は学年委員長を経験した。学年の代表として1年生をまとめるには、入学したばかりでわからないことも多かった。しかし、当時の生徒会総務の先輩方の助けをもらいながら、自分なりに頑張った。最後は自然と「こんな僕についてきてくれてありがとう」と、感謝の言葉を口にした。支えてくれる仲間の大切さがわかった。
2年生の12月、実際に生徒会長になってからは、全校生徒の前でする挨拶を考え、スピーチすることはもちろん、突然、代表として意見を述べるよう求められることも日常茶飯事となった。自分の考えを簡潔にまとめて、伝わるように話す訓練にもなり多くのことを学んでいる。
しかし、それ以上に学んでいるのは、人間関係だ。これは、生徒会長になって初めて感じたことだった。先生や生徒会の仲間の人間関係、さらには生徒会で決めたことを友人たちに理解してもらえるよう話すなど、悩んでは解決を繰り返している。先生への相談の仕方、仲間への話のもっていき方、何事も社会で生きるための勉強だ。
例えば、生徒会スローガン。「Yes, We can~力を自信に 自信を力に~」とした。これまで歴代のスローガンは英語表現したことはなく、最初は、先生方からの反対も多かった。しかし、僕や総務の仲間で先生方に思いをぶつけ、それ自体がちょっとした改革だった。
このスローガンは、友達が、「できるかなあ。心配だなあ」と言ったとして、「君ならできるさ。You can」から、「僕たち、私たちならできるさ We Can一緒に頑張ろう」という応援の言葉にもなる。学校中に、自分自身と仲間を応援する「Yes, we can !」の言葉が飛び交うことを願って考えた。そして、スローガンのタイトルを囲むように世界各国の言葉で「個性」と意味する単語を並べた。それはいじめゼロを目指す気持ちだった。
また、「生徒会長からの挑戦状」と題して興味深い難問を取り上げ、全校生徒で解くなど、これまでにない取り組みに挑戦し続けている。しかし、生徒会総務の仲間にさえすぐには理解してもらえなかった。自分の考えは画期的で正しいと一方的に押し付けていたのかもしれない。とはいえ、「挑戦状」は自分の公約。新しい〇〇中を創りたいという自分の思いをみんなは支持してくれたのではなかったのか。理解されないこと自体が理解できないでいた。
自分の考えがどうしたら伝わるのか悩んだが、ふとその前に他の人の意見に耳を傾け、共感できることを探そうと思った。「こんな僕についてきてくれてありがとう」。1年生の時、仲間の支えを実感したことを思い出した。そういう視点で仲間と接すると、一方的な見方ではなく、多方面から考えることを学ぶことができた。
悩んでは解決を繰り返した僕が気付いたことがある。「人間関係は、約数の多さが大事」ということだ。
みんなそれぞれ個性があり、例えばそれを数字に例えると、10の人は約数が1、2、5、10。12の人は、1、2、3、4、6、12。この2人に共通する約数、いわゆる公約数は1と2の2つである。2人にとっては、何か興味のあることや考え方などの共通点が2つということだ。
18の人の約数は、1、2、3、6、9、18だから、12の人とは公約数が1、2、3、6の4つで多くなる。より共通点が多くなって会話にも活かせるかもしれない。大きな数字がいいかというとそうではなく、例えば73は、1と自分自身でしか割り切れない素数なので、共通点は1しかない。相手との公約数になるような数字をいくつ持っているかが人間関係に関係するような気がするのだ。
いろいろな相手と共通するような約数になる数をたくさん持っている人の方が相手とコミュニケーションをとりやすいと思う。持っていることも大事だし、増やすことも大事だ。相手との共通点をいくつ見つけられるかも重要だと思う。相手の話に共感し、視野を広げることだ。
もともと10の数字の人が、たくさんの約数を持つ数を集めると、10が100になることも可能なのだ。数字は変わらないが、人は変われる。成長できるのだ。
僕は、あまり話が合わない友人たちの間に入り、仲を取り持つことも多い。お互いに公約数が少ないと思っている友人2人。またはグループ。その間に入り、手をつなぐように促すのは、それぞれの友達の良い点や共通点をたくさん知っているからだ。
自分だけがどんどん人と繋がるのではなく、「人と人を繋げる」ことが、結局は自分の人間関係を作っていくのでないだろうか。
生徒会長になってから、人との繋がりの大切さを今まで以上に意識するようになった。学校の雰囲気が変わったか、というと、自分ではそれほど前と変わっていないように思う。生徒会長としての自分もまだまだ未熟で、うまくいかないことのほうが多い。だが、生徒会総務の仲間を始め、多くの生徒とよく話すようになった。距離が縮まったような気がする。
今、学校の大きなイベントとなる体育祭の準備を進めている。今年のスローガンは、「Make efforts for our victory」(勝利のために努力してもっと熱くなれよ!! )やはり英語にこだわった。総務の仲間も積極的に案を出してくれたし、全校にアンケートをとった時も英語が受け入れられた。きっと全校が1つとなれるだろう。僕はそう思うことができた。
僕は受験生でもある。勉強にいそしむ毎日だが、最近は将来のことも時々考える。人間関係を築くのは難しいけれど楽しい。これからも「公約数」をどんどん増やし、将来は多くの人と関わる仕事をしていけたらよいと思うようになった。
「人間関係は約数の多さが大事」。この教訓を胸に、生徒会長としての役目を全うし、自分も成長していきたい。
以上、今週はポジ男の文章で失礼いたしました。
受賞したポジ男の感想です。「ふ~ん。文章は下手だけど、ちょっと変わった視点が評価されたのかなあ」
どこまでも、偉そうです。
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