One　for　All　,　All　for　Oneの真実

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ある日の母と中3息子の会話です。

ポジティブ男子「ねえ、知ってた？One　for　All，All　for　Oneの意味」

母「1人はみんなのために、みんなは1人のために！でしょう？」

ポジ男「本当は、『みんなは1人のために』じゃないんだよ」。

母「なぬ？」

ラグビー用語、チームスポーツの合言葉のように言われる「One　for　All，All　for　One」。日本語訳が間違っているわけではなく、そこには本当の意味があると言うのです。

日本でラグビーワールドカップ2019が開幕し、アジアでは初開催。ラグビー熱が高まっています。ラグビーに関しては無知で興味もなかった田巻が、先日まで放送されていた、大泉洋さん主演の「ノーサイド・ゲーム」を見てしまった？おかげで、ラグビーというスポーツの素晴らしさを知ってしまいました。

半年程前、ポジ男は生徒会のスローガンを考えていました。英語でスローガンを考え中、その候補の１つがこのフレーズで、調べていて、たまたまラグビー関係者が書いたネットの記事を見たそうです。

便乗して、田巻も調べてみました。もともとは、19世紀のフランスの小説「三銃士」の一節だったそうですが・・・。元全日本監督の故平尾誠二氏が、この解釈は間違っていると伝えています。

平尾氏によると、後半の「All　for　One」の「One」は、「1人」ではなく、「勝利」を意味する「Victory」のことで、「1人はみんなのために、みんなは勝利のために」が正しいというのです。

平尾氏の言葉です。

『みんなが1人を助けることは大切だけれど、本当にそれだけでよいのか。弱い立場にある1人を支えたり、自立できない1人を励ましたりするだけで組織は強くなれるのか。どんな優秀な選手でも1人でできることには限界がある。しかしチームになれば、1+1が3にも5にもなる。これがチームプレイの素晴らしいところだ。ただしそれには前提条件があり。それは1人ひとりが自立した大人であることが必要だ。1人ひとりがきちんと「勝利」に向かって自分の足で立っていること、チームの一員として他のメンバーに甘えたり、寄り掛かったりしない、大人の集団であることが必要なのだ。』

う～ん。深いですね。助け合いの精神というよりも、全員で勝つために、1人ひとりが自立して、自分の役割を果たし勝利を目指せということだったのですね。

ラグビーで勝利とは、具体的にいうとトライを重ねること。ラグビーは、サインが出て全員でそのサイン通りの動きをするそうですが、サイン通りに全員がプレーをしても、必ずトライが取れるわけではありません。

元ラガーマンが、その取れない理由はシンプルに、「敵のディフェンスがうまい」「味方がミスした」のどちらかだとあげていました。

さらに、ボールを持っている人間が役割を果たせなかったことを常に想定し、フォローしていればボールをキープできると言っています。

1　ミスはいつでも起こるという想定。

2　それを仲間が全力でフォローする。

3　ミスは起きるものなので、ミスを責めない。逆にフォローしていなかったことを責める。

といったマインドで、この繰り返しを経て一つのトライに繋げるのだと。

ラグビーは、ポジションごとの役割が決まっていて、体格もスキルもパワーも違う15人が仲間を信頼して初めてチームが成り立ちますが、それは、どんなチームスポーツでも共通しますね。

誰が1番うまいか、ではなく、それぞれが自分の役割を果たし、お互いを認め、尊敬し合わないと勝てないのね・・・と試合を観戦しながらつぶやく田巻であります。

これは、スポーツの世界だけでなく、会社や組織、同じ目的を持つ小さなコミュニティでも同じだと思います。会社や組織にとっての「勝利」とは、掲げた「目的」だとすると、「誰が優秀か」より、1人ひとりが自立して、それぞれの役割をちゃんと果たしながら、チームが目的に向かって機能し、お互いをリスペクトしながらフォローしていく・・・。ってことでしょうか。

ちなみに、ポジ男の中学の生徒会スローガンは、他の言葉になったのですが、

それは以前の内容からどうぞ。

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【ポジティブ男子の名言「Yes，We　Can.」】