天花

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「冬空から天花(てんか)が舞い降りてきました。」

 

 

なんて表現できたら、素敵だと思いませんか。

 

天花とは、ご想像の通り「雪」のことです。古来、日本に伝えられてきた大和言葉で、ある意味純粋な日本語と言えるでしょう。

今月7日は、昭和天皇が亡くなって30年の命日でした。昭和天皇30年式年祭の儀はニュースでも取り上げられましたが、その際、天皇陛下が拝礼し、「昭和天皇をしのぶ御告文(おつげぶみ)を日本古来の大和言葉で読んだ」と報道されました。その全文は公開されていませんが、大和言葉の文章をぜひ読んでみたいと思った田巻です。

 

 

 

『覚えておきたい美しい大和言葉』(日本の言葉研究所)には、このように綴られています。

「大和言葉は美しく、優雅で、洒落た言葉の宝庫です。語感や響きを目と耳で楽しめます。さらに、肌感覚で意味や内容が理解でき、思いも伝わりやすいという美点があります。これは、千年以上にわたる日本人のDNAが込められているからです。」

 

大和言葉は、日本の風土と日本人の暮らしが言霊となったもの。普段の暮らしを振り返ると、私たちが使っている言葉はごく限られたものです。それで事足りてしまいますし、生きていくうえで不便はないと言われればそれまでですが、

 

せっかく、先人が残してくれた珠玉の言葉があるにもかかわらず、それらを使わないのは、少々さびしい気がします。心に響く言葉を実際に使ってみると、豊かな世界が広がりそうです。

 

さて雪国新潟にとって、天花はこの時期必ずお目にかかる冬の風物詩です。全国の天気予報で新潟の雪マークを見て、田巻も雪に埋もれているのだろうと思っている県外の方もいらっしゃると思いますが・・・

 

実は、現在の新潟市に雪はありません。(新潟市といっても広いのですが、少なくとも田巻が住んでいる地域には)つい2日前に5センチほど積もった雪も、昨夜の雨で消えてしまいました。

 

 

もちろん、今後は多い時で膝あたりまで積もるでしょう。しかし、豪雪地帯のように1メートルを超える高さまで積もることはありません。

 

新潟に来た当初は、少々拍子抜けしたものですが、それでも、車に積もった雪をおろし、雪かきをしなければならない大変さは想像以上でした。仕事前に汗だくになって雪かきし、準備をして出かけようとすると、また雪に覆われているあの怒りの持って行き場のなさは、雪国あるあるでしょう。

 

 

「天花が舞い降りてきた」と言えたのは、新潟に来て最初の冬だけでした。まだ小さかった息子と、「犬は喜び、庭駆け回り~」の歌詞のようでした。

 

その後、車のワイパーも折られた憎き雪に天花と言えるほど、田巻の心は広くありませんが、そう言葉にできたら、もしかしたら、銀世界が繭のように見えるかもしれません。が、当分、見えそうにありません。

 

「六(む)つの花」は、雪の結晶を六弁の花にたとえた雪の異称ですし、薄く積もった雪は「淡雪(あわゆき)」深く積もった雪を「深雪(みゆき)」。美しい響きですね。

 

ちなみに、雪だるまは「雪仏」、雪合戦を「雪打ち」と表現したのも、聞いたことはなくても、感覚として理解できる言葉だなあと思います。その他にも、雪の異称や雪にかかわる言葉は数多く驚きます。常に自然と寄り添った生活をしてきたからでしょう。古人がどのように雪と接してきたかも伺い知ることができます。

 

瑞花(ずいか)・・・豊年の兆しとなるめでたい花。転じて雪のこと。新潟にはこの名前の米菓があります。そのホームページをのぞいてみると、このような紹介が。

 

「新潟の冬は雪がたくさん積もり、春には雪解け水が田畑を潤し、秋には実り豊かにお米が育ちます。米菓の原料であるお米と雪は、そんな深い関係があり『瑞花』が誕生しました。」

 

風花(かざはな)・・・晴天時に雪が風に舞うようにちらちらと降ること。あるいは山などに降り積もった雪が風によって飛ばされ、小雪がちらつく現象のこと。

 

青女(せいじょ)・・・古代中国で雪を降らせる女神のことをさし、雪を形容する言葉に。

 

白魔(はくま)・・・災害になるほどの大雪を悪魔に見立てている。

 

さて、大学の「日本語表現法」の授業では、毎週、気になる日本語を取り上げてきました。学生たちが知らないであろう言葉、知っていても普段意味まで考えていない言葉などを伝えてきたつもりです。よい言葉は、心に彩りと潤いを与えてくれます。人生を彩る日本語表現法の授業も後期あとわずか。授業を通して、私自身が学んでいます。学生たちが言葉の大切さ、面白さを感じてくれれば幸いです。

 

編集後記

新潟に来て2年目の冬、すっかり慣れたつもりでいたところ、信号で止まった際、車の屋根に積もっていた雪がざっーとフロントガラスに流れ込み、ワイパーが折れて心も折れました。水分を含んだ新潟の雪は、ものすご~く重いのです。

 

吹雪のなかでワイパーが使えないことがどれだけ恐怖かを体験。ディーラーに助けを求めた際、「県外の方あるあるですね」と言われ、「先に教えてよ~」と腹が立った経験。

 

大雪で凍った車のドアが閉まらなくなり、お湯をかけた経験。ありますか?・・・「白魔」です。やはり、天花と呼べそうにありません。

 

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