「そ」？

田巻華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける！」メールセミナーの内容をブログでは1週間遅れで簡潔にお伝えしています。2023年8月18日配信分のメルマガの内容です。編集後記やセミナー情報などをタイムリーにご覧いただくには、メルマガにご登録ください。メルマガは毎週金曜日の午後に配信しています。

熨斗紙の表書きで「そ」を見たのは、久しぶりのことでした。ひらがなの「そ」のみで、その下に贈り主の名前が書かれています。

今月3日4日に、全国高校総合文化祭が鹿児島で開催され、その放送２部門の審査員として帰省したことは、前回のメルマガでもお伝えしました。

↓　↓　↓　↓　↓　↓　↓

【第47回全国高校総合文化祭（2023かごしま総文）放送2部門審査員】

第47回全国高校総文（2023年かごしま総文）放送2部門審査員

 

審査員は5人。特別審査員は大阪芸術大学 芸術学部　放送学科教授で学科長の石川豊子先生で、鹿児島の地元民放局の初代アナウンサーだった方です。残念ながら田巻とは別の局ですが、お噂はかねがね聞いておりましたので、実際にお目にかかり、講評の話し方や言葉の選び方を直にお聞きすることができたのは、貴重な「学び」となりました。

 

その石川先生と初日にご挨拶をしたときのことです。先生から、ご挨拶代わりにとお土産を頂戴しました。包装紙を開けると内熨斗があり、その表書きに「そ」とひらがなが書かれ、先生のお名前がありました。

 

田巻も他の審査員の皆様にお会いするのは初めてだったため、何かお土産を持っていこうか迷ったのですが、結局、審査の途中に口に入れるチョコレートの差し入れのみ。先生のお心遣いにいたく感動したと共に、迷ったときは実行すべきと改めて学びました。

 

そしてその表書きに、思わず、粋でかっこいいなあと思ったのです。拙著『ビジネスマナー講座』でも、表書きの種類や書き方を説明していますが、「そ」は載せていません。

 

 

「粗品」という意味の「そ」で、「心ばかりの品ですが」という意味が込められています。感覚的には、粗品よりも控えめな意味合いを持つようですが、古典芸能、伝統芸能の世界ではよく使われ、昔は料理屋さんなどの商売でもよく使われたようです。

 

風流で粋な店は「そ」の熨斗紙が多かったようですが、「そ」が持つ雰囲気は、堅苦しくなく、ゆる過ぎもせず、お気軽にどうぞどうぞ・・・というような空気を持っているように思います。

 

日本人特有の、相手よりも自分を控えるという「控えめな心」。「粗品」「粗」と漢字で書くと堅苦しい感じになりますが、ひらがなで書くこと自体に日本人の奥ゆかしさを感じます。

 

 

若かりし頃、対談番組を担当していたことがありますが、ゲストにお迎えした日本舞踊の先生から、「そ」の熨斗紙がついたお心遣いを頂いたことがあります。

 

 

初めて見た当時は、「なんじゃこりゃ」と思った無知な女子アナでした。その後の学びのなかで、日本人としての心配りを知ることになります。

 

 

知識を得ることは自分のスキルを上げ、お客様や取引先の人に認めてもらえます。それが信頼にもつながりますが、逆に、相手の素晴らしさを認めることもできます。知らなければ相手の良さに気がつかないこともあります。　　

 

熨斗紙、表書き、水引の形、内熨斗にするか外熨斗にするかなど、日本の贈り物には色々な決め事、心遣いがあります。

 

エコが言われるようになって過剰包装は遠慮すべきなのかもしれませんが、贈り物ひとつに、紙や言葉など様々なしきたりがあり、相手への配慮が感じられるのは残ってほしい日本文化だと感じています。

田巻もまだまだ修業が足りませぬ。諸先輩方に習って、日々学んでいきます。

 

拙著『安心と自信を手に入れる！ビジネスマナー講座』をもとに、インスタグラム「ビジネスマナーミニ講座」をお伝えしています。毎週火曜日に更新します。フォローしていただければ嬉しいです。

田巻　華月　Instagram

https://www.instagram.com/katsuki_tamaki/

拙著『安心と自信を手に入れる！ビジネスマナー講座』は、お陰様で重版、3刷出来し、電子書籍も発売になりました。本を持ち歩かなくてもいいので、とても便利というお声をいただき、ありがたいことです。ご自宅や会社に紙面で一冊、更にkindle版もいかがでしょうか

↓　↓　↓　↓　↓　↓　↓

https://www.tamakikatsuki.com/mybook2rankingcategory1/

メルマガをタイムリーにご覧いただくには、メルマガにご登録ください。