現在NHKで放送中の連続ドラマ「舟を編む」。ご覧になったことはあるでしょうか。

辞書作りにかける情熱を描いた大ベストセラー『舟を編む』のドラマ化で、原作とは違い、ファッション誌から辞書編集部に異動してきた社員の視点で描かれています。

田巻にとっては、毎回ワクワクの時間です。

先日はこんな場面がありました。

子どもたちに辞書を身近に感じてもらうために開いた会でのこと。男の子が質問します。

「靴下は、靴の上なのに、なんで靴下？」

目から鱗が落ちました・・・

当たり前に使っている言葉に疑問を抱いてきたはずなのに、確かに盲点でした。実際、靴下は「靴の下」ではなく、「靴の中」に履くもの。それなら「靴中」や「靴内」という名前でもいいのではないか・・・

そして、ドラマではその質問に対して、その場で一緒に辞書を引いてみるのです。

「下（した）」を引いてみると、そこには、

1物が落ちていく方向

2外からは見えない内がわ。

2の意味を見つけて、男の子は納得します。

田巻も手元にあった辞書を引いてみると、そこにも、「何かの内側にあって表から見えない所」とあります。例として、ワイシャツの下にランニングを着る。下着、靴下。

位置が高いか低いかではなく、内側は想像できましたが、なんと！「表から見えない所」という意味があるとは・・・

下着も、何かの内側にあって表から見えないという意味あると、改めて納得しました。

「ヤバい」に無数の意味を持たせ、込み入った会話は簡略化。空気を読み、雰囲気で済ませてしまいがちな昨今です。そんな時代だからこそ、言葉にこだわる辞書作りの魅力を通し、”言葉は誰かを傷つけるためではなく、誰かを守り、誰かとつながるためにある”という未来への希望が見えてきます。

「何かの内側にあって表から見えない所」という意味があるので、人から見てわからない気持ち・・・表に現さず、ひそかに心の中で考えている事。本心。特に、悪だくみ。

それを、「下心」と言うのですね。

あ～。下心ばかりです。

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