「離合」通じますか?
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以前、タクシーの運転手さんに、「〇〇の手前を左に入って、そこの1本目の筋(すじ)を右へ・・・」と説明しても、新潟では通じないということを話題にしました。筋(すじ)は道のことです。

その時もかなりの衝撃だったのですが、先日、さらにショッキングな出来事が。
仕事で鹿児島に帰省した際、熊本の秘境まで足をのばしました。約30年前に訪れた民宿を夫と二人で訪ねたのですが、そこにたどり着くまでの山道がスリリング。車1台しか通れない細い山道です。新潟の友人に「離合(りごう)できない道で怖いのよ」と話すと、キョトンとしています。
なんと!「離合できない」が通じないではありませんか。
離合とは、狭い道で車と車がすれ違うことを言います。

「この道、離合できますか」
「離合困難な道なので、向こうから車が来た場合はどちらかがバックして・・・」など使います。
本当に通じないのだろうかと、ニュースを読んでいるUX新潟テレビ21の報道部で数人に質問してみました。
田巻「離合って、どういう意味かわかりますか」
記者「ああまあ。離合集散(離れ離れになったり、集まって再会すること)の離合ですか」
さすが。四字熟語で返されました。

もちろん、誰にも通じません。使い方を説明すると全員が驚いていました。
そしてさらに詳しく検索してくれた記者が一言。
「広島や四国、九州で使われる方言みたいですが、鹿児島では100%の人が使うそうですよ」ガーン。ひらがなで表現するならまだしも、「離合」と言うとなんだか賢そうなのに、方言だったなんて~。

辞典を引くと、はなれたり集まったりすること、とだけ書いてあるものもありますが、列車や自動車が行きちがうこと、自動車が狭い道ですれちがうことで、九州などでいうとあります。もともとは鉄道用語で、単線区間で、駅または信号所で上り・下り列車が行きちがうときや単線に限らず複線区間でも使っていたそうです。そこから生まれた使い方でしょうか。

自動車が生活に密接に関わる道具だからこそ、方言にもなるのでしょうが、他にも共通語だと思って使っている方言があるのではないかとハラハラしています。
ちなみにこの言葉は、JAFはじめ、さまざまな車関連サイトで取り上げられていますが、その話題に乗り遅れてしまったことにもショックです。車だけに。しかし、これからもネタとして使い続けます。
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