おためごかし

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東日本大震災・原発事故以降「おためごかし」としか言いようがない言動が日本中を覆っているように感じています。

 

震災から10年を前に、またか、とあの悪夢が脳裏をよぎりました。

福島県沖を震源とする最大震度6強の地震。新型コロナの時短要請の上、突然襲った地震で店内のほとんどの器が割れ、呆然と立ち尽くす店主と、悲鳴と共に泣き叫ぶ妻。

 

 

 

その映像にどんなに心が痛んでも、新潟は震度４でよかったと安堵するだけで何もできない自分がいます。この辛い状況に「おためごかし」の親切が横行しないことを祈るばかりです。

 

 

「オタメゴカシ」という言葉を初めて聞いた時は、奇妙な言葉の響きだと首をかしげたものです。

 

 

「おためごかし」を漢字で書くと、「御為(おため)倒し(ごかし)」。

 

江戸時代には使われていた言葉だそうで、「表向きは相手のことを思うようなふりをして、実は自分の利益をはかる」という意味です。

 

御為(あなたのため)と言いながら、実は相手をこかす(=転倒させる)。親切なふりをして相手に近づき、自分の良いように利益を得るような場面に使います。実際は自分が得をするようにしむけるのですね。

 

悪徳商法や詐欺、悪政など、この世の中には「おためごかし」が溢れています。

 

 

先日、つい、家の固定電話に出てしまいました。セールスの電話しかかかってこないことに嫌気がさしてできるだけ出ないようにしています。

 

「お客様にお得な情報です。現在よりもお安くなるので、ご案内のお電話です」

そしてそのような電話は、なぜか夕食の準備など忙しい時間帯にかかってくるわけで・・・お客様の迷惑にならないように、夕食時を避けることは考えないのでしょうか。

 

 

「大切なお客様に寄り添ったご提案」などなど、もちろん、本当に寄り添ってくださる方がいるのはわかりますが。そもそも、大切じゃないお客様がいるのか？

 

本当の善意か否かを見極めるには、真意を見抜く目や、人を見る目が必要のようです。

 

田巻　華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける！」メールセミナー　「1ミリでも前へ！一歩踏み出す勇気とやる気をプレゼント！」をコンセプトに、生涯アナウンサー＆元秘書　田巻華月がおおくりしています。