3月なかばに「なかば」の話
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3月もなかば。新入学や就職シーズンも目前です。
先日メールでやりとりした件に、次のような漢字表記がありました。「3月中ばまでに、ご返信お願いします」。
間違いに気がつきましたか。漢字を覚えていなくても、ワードやメールでは漢字変換されるので間違いも少なくなりました。しかし、思い込みで間違って使っている人もいるかもしれません。
月の半分くらいの時期を示す「なかば」という言葉は、漢字で書くと・・・「半ば」が正解です。しかし、「中ば」「中場」と書く間違いも見られます。
月日で使う場合は月の真ん中あたりの15日前後、年齢で50代なかばと言えば、55歳あたりをイメージします。全体の真ん中ということで、「中」を使いがちですが、「中ば」という言葉は存在しません。
よく見たり使ったりしたことがあるという人は、誤用されたものが定着してしまっているものと思われます。
真ん中という意味で、「中頃」「中程」という言葉があるため、ついつい「中」という字を使っても違和感がない人もいるかもしれません。
辞典を引いてみると、
【半ば:なかば】
[1]
1.全体を二つに分けた、その一方。半分。「敷地の―を人手に渡す」
2.一定の距離・期間などの中間のあたり。「五月の―」「人生の―」
3.ある物事の途中。ある物事をしている最中。「志―で挫折する」
[2]
1.半分ほど、ある状態になっているさま。「―あきれ、―感心する」
2.完全にではないが、かなりの程度。ほとんど。「―観念している」
物事の途中の意味の「志半ばで・・・」や「半ばあきれて」などの使い方もよく聞きますが、この使い方に「真ん中」の意味はありません。
人生100年時代で50代は人生半ば。その50代半ばの田巻が、「半ば」についてお伝えしました。
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