紅葉を狩る?

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今月七日は二十四節気の一つで、「立冬」でした。いわゆる、冬の始まりです。本格的な冬を前に、新潟県の各地の紅葉が見頃を迎えています。皆さんがお住まいの地域はいかがでしょうか。

この場合の「紅葉」は、秋に葉が赤や黄色に色づく意味で「こうよう」と読みますが、「紅葉狩り」の場合の「紅葉」は、「もみじ」と読みます。

ところで、「紅葉狩り」という表現を改めて考えてみると、少し違和感を覚える方はいないでしょうか。

 

紅葉狩りは、山野に出かけて、紅葉を“鑑賞すること”を意味しますが、「狩り」の語感から、ぶどう狩りのように?紅葉を木から「取る」「もぎ取る」。さらには、紅葉した木の枝を折って集める?とも想像できます。

 

 

「もぎ取ること」と「鑑賞すること」では意味はまったく違いますが、なぜ紅葉狩りが、紅葉を「鑑賞する」という意味になったのか疑問に思いました。

 

「狩り」は、本来は鳥獣を捕まえる意味で使われていましたが、時代と共にその意味は広がっていったようです。

 

辞典には、

1 鳥獣を追い立てて捕らえること。

2 魚・貝をとること。潮干狩りなど

3 薬草・松茸・蛍・桜花・紅葉などを尋ね探し、採集または鑑賞すること。

とあります。紅葉狩りは、この3にあたります。

 

 

「狩り」が草花などを愛でる意味でも使われるようになったのは諸説あるようですが、平安時代の貴族と関係しているようです。当時の貴族は、歩くことを下品と考えて、牛車(ぎっしゃ)で外出することが多く、しかし、山道を牛車で上って、花や紅葉を愛でることは難しいものですね。

 

 

 

そこで、花や紅葉を見に山野に歩いて出かけることを、「狩り」に見立てるようになったと考えられているそうです。狩猟であれば、歩いて出かけるのもおかしくはない、と平安貴族は考えたのでしょうか。知恵を絞ってでも、紅葉を鑑賞したいという貴族の思いで生まれた言葉と言えそうです。

 

 

宮廷や貴族の優雅な遊びであった紅葉狩りが一般の人々に広まるのは、江戸時代中期のようです。

 

 

ところで、「もみじ」を紅葉と書くのは当て字ですが、ウェザーニュースのサイトによると、「もみじ」の語源は、着物の生地である反物を植物の色素で染め、揉みだして、それが水中に染み出す様子を表現した動詞「もみづ」。

 

 

秋になって紅葉した樹木の葉が赤や黄色に染まっていく様子を、この「もみづ」に例えて、色づいた葉を総称し「もみじ」と呼ぶようになったとか。「もみじ」と同じ意味で使う人も多いのが「かえで」ですが、葉の形が蛙の手に似ていることから、かえるで→かえで となり、こちらは葉の形状から命名されたという由来です。

 

 

 

植物の分類上、実はどちらもカエデ科カエデ属。どちらも「カエデ」で、葉の見た目で、切れ込みが深いものを「もみじ」。切り込みが浅いものを「かえで」と呼んでいるそうですが、明確な違いはないとも言われています。

赤や黄色に色づいた葉の総称が「もみじ」で、植物の分類上はすべて「カエデ」なんて!そんなことを考えながら鑑賞すると、頭がこんがらがるので、もう忘れましょう。

1200年前の万葉集でも詠まれている紅葉狩り。現代では、色鮮やかで非常に華やかな雰囲気を思い浮かべますが、当時の人々は紅葉の赤に、無常、人生のはかなさを感じ、やがて訪れる冬の寂しさや紅葉した後に散る葉にわが身を重ねていたという説もあります。

 

 

 

確かにそういわれると、少々センチメンタルになるのもわかります。いずれにしても、古来から紅葉を見て、何かを感じたり考えたり、綺麗だと感動したりしてきたのですね。

 

1000年の時を経ても、そのあたりは現代の私たちと変わりません。わざわざ野や山、渓谷に紅葉狩りに行かなくても、今では身近な街路樹や公園でも紅葉を鑑賞できます。

が、わざわざ見に行く貴族気分も味わいたいものです。

 

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