見て取れます?

田巻華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける!」メールセミナーの内容をブログでは1週間遅れで簡潔にお伝えしています。2018年9月7日配信分のメルマガの内容です。

 

昨日の朝、テレビをつけて飛び込んできた映像に目を疑った方も多いでしょう。日本列島が自然の猛威に震えています。25年ぶりの「非常に強い台風」の日本上陸による被害にも心を痛めましたが、過ぎ去った安堵をふいに襲った、北海道の震度7の地震でした。

 

被災状況を報道するリポートに田巻も聴き入っておりました。被災現場の今を伝える報道記者やアナウンサーの言葉遣いでよく耳にする・・・

 

「見て取れます」

 

おそらく皆さんも、そのようなリポートを耳にしたことがあると思います。今回の地震も、道路が寸断されたためにヘリコプターで救助される様子や土砂崩れの現場などを上空から確認しながら伝えていました。

 

「山肌が大きくえぐられているのが見て取れます。」「家屋が土砂に流されているのが見て取れます。」などなど。

地震で発生した北海道厚真町の土砂崩れ=6日午前8時35分(共同通信社機から)

 

田巻も鹿児島放送時代は、台風や土砂災害の現場を何度も経験しています。当時は先輩の言葉遣いをまねて、「見て取れます」を使う方が報道っぽい、なんて思っておりました。

 

災害報道では、各地に設置してある情報カメラの映像を描写することもあり、自分はそこにはいないけれども、映像で見ると〇〇というニュアンスで、「~が見て取れます」と連呼するアナウンサーが目立ちます。

 

「みんなが使っているから当たり前」で、その言葉遣いになんの疑問も思わなかったのは、今となっては恥ずかしいことです。

 

しかし、新潟に移り住みフリーの立場になって、少し冷静に報道の現場を見つめると・・・東日本大震災はじめ、様々な災害現場で連呼される「~が見て取れます」表現に、少し違和感を持つようになったのです。

 

「見て取る」を広辞苑 第七版で確認してみました。「見て、まわりの情勢や相手の真意などをすばやく察知する。さとる。看取る。」

ということは?「見て取る」は、直接目に見えていることに使うべきではない言葉。見えていることから察知できる事実を述べるときに使う言葉ということになります。

 

「見て取れます」を使うと、なんだか頭がよさそうな、かっこいい報道アナと思ってもらえそう・・・昔の賢くない田巻にゲンコツです。

 

「倒壊している建物の状況から、震度7の揺れの激しさが見て取れます。」のように使う表現が正しいのですね。

 

「見る」という感覚に「取る」を付けて「見て取る」と表現すると、単に「見える」の表現より、「感じて察知する、理解する」というニュアンスが強くなり、主体性も感じられます。

 

言葉が持つニュアンスを「語感」と言いますが、「見える」と「見て取れる」の語感には大きな違いがあります。そして、そのニュアンスの違いに気付くかどうかの感覚も・・・また「語感」です。

 

状況を表す最適表現は、語感を読み取る鋭い語感を見つけることにつきます。日頃から、言葉の意味や言葉遣いに関心を持つことで「語感」を磨くことは自分磨きにもなりそうです。

 

さて、本日は、新潟県の中部に位置する長岡市に来ています。お招きいただき、主宰する魅力塾を開催しています。素敵な起業女子に囲まれて、言葉遣いについてもお伝えしています。この地は14年前、中越地震で大きな被害が出た場所です。阪神・淡路大震災以来、観測史上2回目の最大震度7を記録しました。

 

当時、田巻は鹿児島におりましたので、テレビ画面に映し出される状況を見守るしかありませんでした。しかし、自分が住んでいる土地から遠いと、いつしか、東北のあたり・・・と記憶は薄れてしまいました。新潟に移り住んで8年半。現在は「中越」という言葉にも慣れましたが、当初は、ニュースで「中越地震から〇年」と読んで初めて、あの地震は新潟だったのかと思いました。

 

これだけ日本全国で災害が起きても、なぜか自分だけは大丈夫と思ってしまうことはないでしょうか。「他人事だと思わず、地震への備えが大切」と思いながらも、正直、その備えは万全とは言えない田巻です。

 

 自然の前では人間は非力です。いつ、どこで、想定外の、何が起きてもおかしくないと改めて思います。北海道では今後も大きな余震が起こる恐れもあり、現地では眠れない日々が続くと思いますが、命を落とされた方のご冥福をお祈りし、被災された方々、地域の1日も早い復旧と心の回復を願います。

 

田巻 華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける!」メールセミナー 「1ミリでも前へ!一歩踏み出す勇気とやる気をプレゼント!」をコンセプトに、生涯アナウンサー&元秘書 田巻華月がおおくりしています。

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