「滅相もない」は、何がない?
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先日、自分の口から出た言葉に疑問を持ちました。「いえいえそんな、滅相もない」。「とんでもない・あるべきことではない」という意味で、謙遜して否定しましたが、口にしておきながら、「そもそも『滅相』って何?」と思ったのです。
「めっそうもない」を別の言葉で言い換えると、「ありえない」「とんでもない」となり、相手の言葉を謙遜しながら否定したり、断りのフレーズとしても使われます。
調べてみると、「滅相」は仏教からきた言葉でした。もともとは仏語(ぶつご・仏の教え)で、「生・住・異・滅」の四相のうちの一つを示すそうです。四相(しそう)とは、物事や生物の移り変わる姿を四つにまとめたものです。「生=生まれる」「住=存在する」「異=変化する」「滅=なくなる」また、人の一生にたとえて、生・老・病・死。
では、「滅相もない」とは?「滅」は命が終わること。「滅=死」を避けることはできませんが、「生き続けたいと思う人間には『滅』はあってはならないこと」という意味です。それが転じて「とんでもないこと」となり、お礼を言われたときなどに「どういたしまして」という気持ちを表す際にも使われます。
ところで、「滅相もない」を「滅相もありません」「滅相もございません」と言うのは、よく聞くフレーズですが、実は誤用とされています。「滅相もない」で一語と捉えた場合は「滅相もないことでございます」が正解となりますが、「滅相もありません」「滅相もございません」も一般化しています。
しかし、かしこまったシーンで目上の人に対してなら、「滅相もないことでございます」を用いたほうがいいでしょう。
会話でもメールでも、大人の表現として使えるフレーズです。例えば、「そのような重要なポジションに、私のような若輩者が滅相もないことでございます」。
「滅相もない」は、謙遜しながら相手の言葉を否定できる言葉ですが、否定というマイナスイメージは薄れるので、ビジネスシーンで重宝します。
また、「手抜きしてない?大丈夫?」などと上司から言われた際、「滅相もないことです。十分時間をかけて作成しました」。その言葉を強く否定しつつも印象が悪くならないように配慮した例です。
長話に時間を取らせて申し訳ない旨を相手に詫びられた返答に、「滅相もないことでございます。勉強させていただきました」は、大人の敬語表現でしょう。
このように、謙遜、否定、謝罪への返答というように、ビジネスシーンでは主に3パターンのケースで使えます。さらには、「滅相もない」と同じ意味で使える言葉は、
1:謙遜(謙虚) → 「恐縮です」「恐れ入ります」
2:否定 → 「とんでもないことでございます」
3:謝罪への返答 → 「こちらこそ~」「お気になさらず~」
言葉遣いは「滅相もないことでございます」が正解ですが、現代ではかなりかしこまった言い回しになるため、「恐縮です」「お気になさらず」など他の表現も上手に使って、感じのよい敬語表現を使いたいものです。
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