五月晴れは、6月？

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このところ、新潟市はぐずついた天気が続いています。いわゆる「走り梅雨」です。新緑が眩しい5月ですが、雨にぬれる緑も美しいものです。きょうは久しぶりに、青空に雲が浮かんでいます。皆さんがお住まいの地域はいかがでしょうか。

緊急事態宣言が解除されても、不要不急の外出を控え、「ステイホーム」は、すっかり生活の一部になりました。毎週日曜日はニュースを読むために出勤します。週に1度は大学からオンライン授業。その他は、ほぼステイホームで本の執筆に集中しています。

 

 

1日10時間書いていることも珍しくありません。今回は「ビジネスマナー」のテキストのため、納得するまで改めて調べ直すことも多く、１つ１つの作業に膨大な時間がかかっています。

 

 

まずは初回の原稿を6月中に仕上げることを目標にしていますが、現在、ようやく半分まできたところです。先はまだ遠く、来年2月刊行に向けて何段階も進まなければなりません。書かせていただけることに感謝して、パソコンに向かっています。

 

 

「こんなに気持ちのいい晴れの日は、どこかに出かけたいなあ」心の声です。ところで、皆さんは、「5月」にどんなイメージをお持ちでしょうか。

 

5月は晴れる日が多く、すがすがしいといった印象があるかもしれません。しかし、昔からそうだったわけではないようです。

 

 

日本の暦は、明治6年に旧暦から新暦に移行しました。明治5年の12月2日の翌日は、明治6年1月1日になり、そこにおよそ1か月のずれができたのです。

 

 

そのため、旧暦の5月は現在の梅雨の時期にあたります。旧暦が使われていた頃の「5月」は雨の季節でした。

 

「五月晴れ（さつきばれ）」という言葉は、現在はすっきりした5月の晴れの日にも使われますが、実は間違った使い方が定着したものです。

 

旧暦が使われていた頃から「梅雨の晴れ間」を表す言葉で、国語辞典でも「梅雨の合間の晴天」の意味が先に出てきます。本来は、現在の6月の晴れた日のことを指すのです。

 

五月晴れ（さつきばれ）なら6月、五月晴れ（ごがつばれ）なら5月・・・日本語は難しいですね。

 

「五月晴れ」の反対語？五月の雨、と書いて五月雨（さみだれ）は、旧暦5月に降る長雨、つまり梅雨のことをさしています。

現在の5月下旬から7月に咲く花に、サツキがありますが、サツキはツツジの仲間で、旧暦5月頃に咲くことから「五月躑躅（さつきつつじ）」と呼ばれるようになりました。

 

 

また、「うるさい」という形容詞は、「五月の蠅」という漢字があてられ、「五月蠅い（うるさい）」と読みますが、今の5月にハエの姿はあまり見かけることはありません。

 

 

特に活動を始め出す梅雨の頃、旧暦5月のハエがうるさいことから、やがて「うるさい」に「五月蠅い」という文字をあてはめたそうです。

 

 

「五月雨」「五月躑躅」「五月蠅い」梅雨の頃の印象をふくんだ言葉として、今も残っているのですね。

 

五月人形、五月幟（ごがつのぼり）など端午の節句にからんだ言葉も多く、「五月」のつく言葉は、他の月に比べて多めです。

西洋では、5月は青春の月とも言われ、若さと美を代表する明るい月ています。英語で5月はメイで成長の女神マイウスから出来た言葉だそうです。

 

英語でも各月に関係ある言葉のなかで、5月が圧倒的に多くなります。メーデーは、昔は春の花の祭り。その祭りの女王がメイクイーン。「メイクイーン」と聞くと、すぐにジャガイモを思い浮かべますが、大正時代にアメリカから日本へ導入されたジャガイモで、もともとはイギリス生まれです。

 

 

日本でも英語圏でも、言葉の多さから考えると、5月は印象的な月だったのですね。そんな5月もあと10日。今年は、新型コロナに振り回される印象的な5月になってしまいました。夏の甲子園も中止が決定し、球児の涙に涙する5月。心も五月晴れになる日が来るのを祈るばかりです。

 

 

田巻　華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける！」メールセミナー　「1ミリでも前へ！一歩踏み出す勇気とやる気をプレゼント！」をコンセプトに、生涯アナウンサー＆元秘書　田巻華月がおおくりしています。