夫婦？夫妻？

田巻華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける！」メールセミナーの内容をブログでは1週間遅れで簡潔にお伝えしています。2018年11月16日配信分のメルマガの内容です。

11月22日は、「いい夫婦の日」です。かつて、この日に大切な友人2人の結婚式が重なりました。鹿児島と東京だったため、どちらかを断らねばならい状況に。鹿児島での司会者としての依頼を同僚アナウンサーにお願いして東京で行われた親友の披露宴で友人代表スピーチをしました。あっという間に20年近くになりますが、今でも覚えている思い出です。

ところで、先日、ふとした会話でひっかかったことありました。

「田巻さんは、ご夫婦共通の趣味はあるんですか？」

「田巻さんご夫妻は、県外出身ですものね。」

夫婦？夫妻？これって、どう使い分けていますか？だいたい同じでしょ～という声が聞こえてきそうですが、実は使い方が違うのです！どちらも普段の会話や文章、また、メディアでも使われていますが、その決まりとは？

「夫婦げんか」とは言いますが、「夫妻げんか」とは言いませんし、「夫妻別姓」ではなく、「夫婦別姓」ですね。辞書で見てみると、「『夫婦』は、婚姻関係にある男女の一組。夫と妻。」「夫妻」は、「『夫婦』のやや改まった言い方。『私たち夫妻』のように、自分たちについては使わない。よその夫婦に対して使う。」とあります。

つまり、「夫婦」は自分たちにも他人にも使うことができ、「夫妻」は他人に対してのみの表現。使える対象が違うのですね。「私たち夫妻は結婚20周年です。」と言うと違和感ですね。

また、一般論として婚姻関係にある男女を示すときは「夫婦」が使われます。「夫婦はお互いに尊敬し合うべき」などです。「いい夫婦の日」これもそうですね。

そして、先ほどの「夫婦別姓」などのように、他の単語と合わせて名詞になっている場合は「夫婦」を使います。仮面夫婦とか・・・

一般的には「ふうふ」と読みますが、「みょうと」「めおと」と読む場合もあります。演歌では「夫婦酒」「夫婦船」などそう読む曲が多いので、歌謡ショーの司会では、田巻も気をつけています。

また、「夫妻」は「夫婦」より改まった言い方なので、敬意を表す場合などは、例えば「社長夫婦」ではなく、「社長夫妻」。立場が上の人や、敬意を払う場合は「夫妻」です。

ところが、マスコミで勤務する田巻がいうのもなんですが、あの森友学園で逮捕された籠池前理事長と妻のことを「籠池夫妻」としている放送局もあり、違和感でした。

この夫婦・夫妻問題は、キー局によってルールや使い分けの決まりを明確にしていないようで、今後の課題とも言えそうです。

ところで、全国の離婚率をチェックすると、平成29年度調べで1位は沖縄県。離婚しないから夫婦仲がいいとは限りませんが、最下位は山形県。次いで、新潟・富山・島根・石川・秋田など日本海側の豪雪地帯と呼ばれる県が並びます。厳しい冬に耐え抜く辛抱強さが、夫婦関係にも影響しているのでしょうか？

離婚率4位の大阪出身の夫、7位の鹿児島出身の私。上位10位までに入っている組み合わせの私たち夫婦ですが、年を重ねるにつれ、お互いが歩み寄っているような気がします。

新潟の地元紙　新潟日報では「いい夫婦の日」に合わせ意識調査を実施。「にいがた夫婦応援キャンペーン」と題してシリーズで特集を組んでいます。1405人回答のアンケートで、夫婦で記念日をお祝いしたり、イベント（行事）楽しんだりしていますか？の質問に、している　79.8％。していない20.2％。という結果でした。この結果、皆さんはどう思われますか？

心理学的には「幸福はぜいたくからではなく、日々の安定から生まれる」といわれるそうです。夫婦にとって、毎日の何気ない会話や食事の時間が大事なんですね。しかし、その安定に飽きないように、時々変化も重要です。誕生日やクリスマスなどのイベントに便乗したり、ほんのちょっとした「変化」を楽しむことも夫婦円満の秘訣でしょうか。