奇遇、偶然、そして必然

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先週、企業研修で福岡を訪れた時のことです。

朝一の便で新潟に戻ることにしていた田巻は、早朝6時半にホテルを出ました。小雨なら博多駅まで歩くつもりでしたが、その日はあいにくの強い雨。荷物も多かったため、タクシーを拾おうとしましたが、同じようなビジネスマンはいるもので、見つけたタクシーはその方に譲りました。

 

 

幸運にも、すぐに別のタクシーが田巻を見つけてくれたお陰で、雨に打たれずにすみました。走り出してすぐに、そのタクシー乗務員さんが話し始めます。目的地が空港だと、必ず行き先の話になるのには慣れています。

 

 

その日も、今から新潟へ戻ると話すと、嬉しそうに新潟にいる知人の話を始めました。ひとしきり新潟話に花が咲いたあとに、「でも、出身は鹿児島なんですけどね」と打ち明けると・・・

 

 

「あら～！え～！私も鹿児島ですよ！」偶然にも、同郷だった私たちは、ローカルな話題で盛り上がります。公立では鹿児島一の進学校である鶴丸高校出身にも驚きましたが、大手企業のサラリーマン時代、海外はじめあちこち転勤し、1番住み心地が良かった福岡に家を建てたとか。定年後は、気ままにタクシー乗務員をしているようで、まだまだツッコミどころは満載でしたが、15分程のつかの間の出会いでした。最初に見つけたタクシーに乗っていたら、出会うことはなかったでしょう。

 

 

鹿児島に帰省した際、たまたま乗ったタクシーの運転手さんが、田巻が新潟でとてもお世話になっている高校の先輩のお父様だったという偶然も今思えば不思議なものです。思わず車内から先輩に電話をかけてドッキリのようでした。

 

 

こんなこともありました。鹿児島時代から今も大変お世話になっている方に、帰省する旨を連絡した際、あいにく出張で会えないのが残念だと言われました。

 

 

しかし、新潟から大阪で飛行機を乗り継いだ、たった20分程の間に、奇遇にもあの広い伊丹空港で出会った時の衝撃。奇跡的でした。

 

あちこちに、奇遇、偶然が転がっています。

ちなみに、広辞苑で「奇遇」を調べると、思いがけず出会うこと、不思議な縁でめぐりあうこと。

「偶然」は、何の因果関係もなく、予期しない出来事が起こるさま。

 

似ているようですが、「ぐう」の字が違います。奇遇の「遇」は、「出会う、巡り会う」という意味で、偶然の「偶」は、「たまたま、思いがけず」の意味です。

 

つまり、人と人の出会いのみ「奇遇」と表現されて、それ以外のたまたま起こった幅広い出来事に焦点を当てると「偶然」となりますね。

 

 

出会いは偶然ではなく、なんらかの意味を持つと思っています。それは必然。

 

 

今からちょうど6年前。あの時も不思議な働きかけを感じずにはいられませんでした。拙著『「秘書力」で人生を変える!』のコラムにも「手紙」というタイトルで綴っています。

 

 

 

鹿児島ナンバーの田巻の車のワイパーに挟んであった紙ナプキンに書かれた手紙。それは、偶然という言葉では語れない必然でした。ちょっと長くなるので、気になる方はこちらでどうぞ。

【タイミング】

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タイミング

 

さて、福岡に到着したのは仕事の前日の夜でしたが、ちょうどホテルの近くに屋台を発見。一杯ひっかけ、ラーメンをすすりながら、小さな屋台に居合わせた客同士で話が弾みました。

 

台湾人の男女、広島から来たカップル、東京在住で熊本出身という人生の先輩の女性2人。そこに、新潟からやってきたけれど、鹿児島出身の田巻。

 

 

たった30分程、偶然居合わせた客同士が、すれ違うほどの時間の中でひとときの会話を楽しみ、それぞれがまた博多の街へ消えていきました。

 

奇遇、偶然であること自体、自ら動き、相手と話さなければわからなかったことです。それが必然であることに気がつかない人もいるでしょう。

 

私たちの人生には、今このときを逃したら・・・というタイミングがあります。しかしそれは時に人生を大きく変えることになることも。田巻の人生だけでも、そんな不思議な出会いが溢れています。皆さんもきっとそうでしょう？

 

 

もしも、そんなことあまりないと思うなら、ほんの少しの勇気を出して、自ら行動し、自ら話しかけてみると、何かが起こるかもしれませんよ。