純粋?素直?
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毎年この時期、新潟市の小学校から依頼を受け、子供たちに仕事の話をする機会があります。息子の母校ですが、息子が6年生に在学中から毎年伺い、他の職業の方々とご一緒し、仕事について話すのです。
「ザ・プロフェッショナル 見つけよう!夢・あこがれ・未来の自分」のゲストティーチャーとしての講話です。今年も開催され、アナウンサーの仕事について話しました。ニュースの動画やニュースができるまでをパワポにまとめて見てもらいますが、テレビ離れが進む昨今、興味を持ってもらえるのは嬉しいものです。
「純粋」で「素直」な子供たちに接することで、襟を正しています。そしてその度に、高校生になった息子もこんな頃があったなと懐かしく思うのです。おそらく、まだ「純粋」な部分はあるはずですが、私の前では「素直」ではないことも多くなりました。
ところで、「純粋」と「素直」というこの言葉。似ているようですが、どんな違いがあるのでしょう。使い分けていますか?
【純粋】
1 まじりけのないこと。雑多なものがまじっていないこと。また、そのさま。「純粋なアルコール」
2 邪念や私欲のないこと。気持ちに打算や掛け引きのないこと。また、そのさま。「少年の頃の純粋な気持ち」「純粋な愛」
3 そのことだけをいちずに行うこと。ひたむきなこと。また、そのさま。「学問に対する純粋な情熱」
4 哲学で、外的、偶然的なものを含まず、それ自体の内的な普遍性・必然性をさす。
5 学問で、応用を考えず理論だけを追究する分野。純粋数学など。
【素直】
1 ありのままで、飾り気のないさま。素朴。
2 性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。「素直な性格」「素直に答える」
3 物の形などが、まっすぐで、ねじ曲がっていないさま。「素直な髪の毛」
4 技芸などにくせのないさま。「素直な字を書く」
5 物事が支障なく、すんなり進行するさま。
調べてみても、似ているようで違う、違うようで似ています・・・
少なくとも、私たちが人物評価として使う意味では、
「純粋」は、不純な考えや私欲がないこと。
「素直」は、逆らったり、ひねくれないこと。
その違いは、「純粋」は、内面的なもので、「素直」は、人と接する時の態度など外面、表面的なものと言えそうです。
例えば、「純粋」なら、「彼はとても純粋で、すぐに人を信じてしまうので心配だ」「純粋に、その素晴らしさに感動した」など、性格や心の動きなどの内面。
「素直」なら、「後輩はアドバイスを素直に受け入れ、難しい仕事を完成させた」「担当者は素直に自分のミスを認め謝罪したため、その後の取り引きも続いた」ひねくれていない性格に態度や行動が伴います。
さて、小学校の行事が終了すると、子供たちの感想の手紙が送られてきます。
アナウンサーになりたいと思った。
アナウンサーの大変さがわかった。
ニュースの作り方がわかったのでこれからはニュースを見たい。
田巻先生をニュースで見てびっくりした。
お母さんに話したら、知っていると言っていた。
アナウンサーのように話せるようになりたい。などなど、
そんな嬉しい言葉を眺めると、「純粋」も「素直」も、どちらも持っている子供たちなので、どっちの表現でもいいや、と思ってしまうわけです。
そして毎年のことながら、子供たちに誇れる仕事をしようと心に誓います。純粋でも素直でもない私が言うのもなんですが・・・
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