太い「糸」

田巻華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける!」メールセミナーの内容を1週間遅れで簡潔にお伝えしています。2018年3月30日配信分のメルマガです。

「糸」と聞いて、皆さんさんは何を思い浮かべますか?

 

中島みゆきの名曲「糸」を口ずさんだ方も多いでしょうか?田巻もこれまで何度も耳にし、聴き入りました。時期が来たら「糸」について書こうと考えておりましたが、年度末、新年度を前に、今週のテーマに選びました。鼻歌交じりで綴ります。

 

今週は仕事で5日間鹿児島に滞在中です。鹿児島には家を残してあり、母に住んでもらっています。

トン・シュ・サッサッ・カラーン・トントン・・・家中に小気味よい機織りの音が響いています。幼い頃は子守歌代わりの音。母は78歳現役の本場大島紬の職人です。

「糸」と聞いて田巻が最初に思い浮かべるのは、この大島紬の「糸」です。鹿児島県の伝統的工芸品で、国指定伝統工芸品でもある本場大島紬。母はその織工として、この道60年を超える大ベテラン。

 

今は亡き父も、着物の図案を書いたり糸の染色もする職人で、工房の染料の匂いと共に藍色に染まった父の手を覚えています。両親共に職人であることを、幼い頃の私はあまり快く思っていませんでした。

友達のお父さんのスーツ姿がかっこよく見え、お店などで働くお母さんは輝いているように感じ、どこかで比べていたのだと思います。

しかし今では、約1300年の歴史を誇る伝統を受け継ぐ姿を誇らしく思います。

 

改めて、母の織機のぞいてみると、その緻密さに目を奪われます。縦と横の絣糸の「点と点の交差」が、立体的で深みのある「美」を生みだします。

縦糸をしっかり張り、横糸の遊びがあって、生地の強さや柔軟性が生まれます。

 

組織も、この縦糸と横糸の原則に似ています。縦の糸はどんなことがあっても曲がることはない経営理念。社是やコンプライアンス。

横の糸は、ながす、ハンドルの遊びのように柔軟な考え方や変化する職場環境等。

 

その縦と横の糸が織りなすものがその組織の強み。その強みが社会を包み込み、貢献していくのですね。

更には、組織の中の1人1人の力も同じです。中島みゆきの「糸」の歌詞です。

 

「縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるのかもしれない」人を「糸」にたとえて、「出会い」の可能性を説明しています。男女の関係だけでなく、人と人との出会いが、誰かの希望になることもあるのです。

 

今回の鹿児島帰省は、企業研修です。古巣の鹿児島放送の社員研修を今年も担当しています。

 

新年度を前に、あと数日で入社する平成30年度新入社員やすでに仕事をしている中途採用の社員対象の社会人マナー研修に時間をかけ、人としての土台作りです。

 

後輩たちに田巻の経験を話せることはありがたく、鹿児島放送という大きな布を作る糸1本1本に対して、ついつい熱が入ってしまいます。

 

また、縦糸と横糸の原則は、学校の学級運営のキーワードでも聞いたことがあります。

 

縦糸は、教師と生徒の関係。 横糸は生徒同士の関係。縦糸と横糸がうまくつながっていれば、網の目のような人間関係が構築されます。

 

教師が1人の生徒へとるコミュニケーションが、その生徒とつながっている他の生徒にも伝わっていきます。

 

縦糸と横糸の関係が、組織や人間関係に似ているとはいえ、縦糸をピンと強く張り続けることは難しいこともあります。

 

中島みゆきの「糸」の歌詞では、「こんな糸が なんになるの心許(もと)なくて ふるえてた風の中」と、今にも切れそうになる人の心を見事に表現しています。

 

「縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は仕合わせと呼びます」

 

中島みゆきは、「幸せ」とは書かずに、「仕合わせ」としています。「仕合わせ」とは、幸せの他に「めぐりあわせ、運命」という意味。

 

会うべき人に会うことは定められた運命で、糸をどのようにして布に変えていくのか、ご縁を熟成させていくことが重要なのでしょう。

 

自分にとって嫌な人、苦手な人に出会うことも、その人の意見を聞くことで自分の人生が作られています。「仕合わせ」なのですね。

 

 

さあ、新年度を迎えます。

 

「なぜ、めぐり会うのか、いつ、めぐり会うのか」その理由はわからずとも、「織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない」出会いそのものが別の誰かを救っていると思うと、様々な出会いに心躍ります。

 

さらには、「糸」にも様々な糸があります。大島紬は紬と呼ばれるものの、本絹糸だけで作られています。このため、独特の光沢をまとうことを出来るのです。

皆さんは、この春、どんな人と出逢うでしょうか。職場や人間関係でどんな布を織りますか?

 

どんな布を織るにしても、すぐに切れてしまう弱々しい糸ではなく、1人1人が、柔軟性を持った強くて丈夫な「太い糸」」になりましょう。

田巻はこれ以上、「太った糸」にならないよう気をつけます。

 

 

田巻 華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける!」メールセミナー 「1ミリでも前へ!一歩踏み出す勇気とやる気をプレゼント!」をコンセプトに、生涯アナウンサー&元秘書 田巻華月がおおくりしています。

 

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