語先後礼

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「日本語表現法」と「ビジネスマナー講座(秘書検定対策)」。2つの大学で学生たちと学んだ今年度が終わりました。今週で後期試験が終了。今年度は授業内容や学生への指導でなにかと悩み苦しんだ1年でした。

 

特に秘書検定対策も兼ねた「ビジネスマナー講座」はこれまでの集中講義から1年を通した授業になったため、私自身も試行錯誤。

 

振り返ると学生たちには、こうるさい先生だったと思います。4月の授業初日に履修届けを片手で渡す学生たちに、「物の受け渡しは両手で!」と吠えたことも懐かしく感じます。

 

1年をかけて叩き込んだのは・・・挨拶とお辞儀。

授業の最初は「よろしくお願いいたします」のあと30度のお辞儀。終了時、「ありがとうございました」のあとに45度のお辞儀です。

 

「語先後礼(ごせんごれい)」

 

言葉が先で、後でお辞儀をするという意味のいわゆる分離礼で、丁寧な挨拶とお辞儀の基本です。挨拶は相手に伝えるもので、目を見て言葉を発し、床や地面に向かって言うものではないということですね。

 

 

もう1つが同時礼で、「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」などの言葉と同時に頭を下げる略式の礼です。

 

職種によっても違うと思いますが、皆さんは、日頃どちらのお辞儀でしょうか?

 

同時礼が手を抜いているお辞儀というわけではありませんが、日常の挨拶が全て「語先後礼」であると、きっちりした印象と共に堅苦しい雰囲気も与えかねないので、仕事でも場面によって、プライベートなど自分で状況を判断して最善の行動で使い分けるといいですね。

 

社会人として、接客の基本でもあるお辞儀について振り返ってみましょう。お辞儀は頭を下げる角度によって3つに分かれ、場面によって使い分けます。

 会釈・・・15度くらい 人すれ違う時、話しかける時やお茶を出す時など。入退室時。「失礼いたします」

敬礼・・・30度くらい ビジネスの場でよく用いられるお辞儀で、来客を迎える時など。「いらっしゃいませ」

最敬礼・・・45度~60度くらい お願いをする時やお礼、お詫びをする時など「ありがとうございました」「申し訳ございません」特にお詫びの場合は60度くらいまで深いお辞儀が必要になります。

 

 

お辞儀の仕方を教えている田巻が言うのもなんですが、角度を教えているわけではないのです。正直、角度はどうでもいい、というとお叱りを受けそうですが、25度であっても32度であっても、40度であっても、極端にこだわりすぎる必要はないと思っています。

 

例えばそこに「よろしくお願いします」「本当にありがとうございました」「大変申し訳ございません」という気持ちがあれば、きっとそのような角度のお辞儀になるはずです。

 

 

相手に対する気持ち、敬意がなければ形だけのお辞儀は虚しいものです。もちろん、綺麗に見えるお辞儀の練習は必要ですが、形だけのお辞儀なら練習すれば誰だって出来るのです。

 

人はそこからにじみ出てくるものを見ているのでしょう。マナーは心の表れですから。

 

 

しかし、誰もが最初から綺麗できっちりした、しかも心まで伝わるお辞儀ができるわけではありません。だからこそ、練習では形から入ります。「形には心が伴う」からです。

1 かかとをつけ、つま先を少し開いて安定させる。

2 相手に向かって表情にも注意しながら、背筋を伸ばし顎を引き、猫背にならないように胸を張ります。

3 指先まで意識して手をおへその下のあたりで組み腰からしっかり倒します。(男性であればズボンの横の縫い目に指先を伸ばして沿わせ)

4 頭を丸めこまずに、目線は2メートル程斜め先(30度の場合)を見るイメージです。

 

 

倒す時は1秒程度ですばやく。ふらふらせずにしっかりと2秒程止めます。この止めが肝心です。そして、頭を上げる時は、下げる時よりもゆっくり。田巻式は、1(下げる)1、2(止める)1、2、3(上げる)

 

 

最敬礼の深いお辞儀になれば、止める時間をやや長くした方が相手にも伝わりやすいでしょう。これを基本として、その状況やその時の気持ちによりその人の心が表れるお辞儀になると思うのです。

 

しっかりした基本のお辞儀をしてみると、適当にする時と比べ、自分の心までがしっかりしてくるのがわかります。これが形から入り、心が耕されていくということでしょう。心が形に追いついていくとさらに形が身につき、それまで以上に心が伴います。

 

お辞儀や言葉遣いは、形だけでなくその背景に、相手に対する深い配慮や気遣いや心配りがあるのです。お辞儀が整っていれば、そこから連動する振る舞いも丁寧になります。お辞儀の形がしっかりしてくると、心が磨かれ、さらに心がけが言葉遣いをも変えていきます。

 

 

逆もまた然りで、挨拶の言葉遣いがしっかり言えない人は、お辞儀も中途半端。全てがつながっているのですね。

 

 

1年を通して挨拶とお辞儀の基本を体で覚えた学生たちからは嬉しい感想が寄せられました。

・この授業を通して1番心に残っているのは授業の最初と最後のお辞儀で、気持ちが引き締まった。

・就活の面接練習でお辞儀が素晴らしいと褒められ、知らず知らずのうちに身についていたことにびっくりした。

・アルバイト先で挨拶とお辞儀を褒められ、ちょっとした心がけで印象は随分違うことを実感した。

・実はお辞儀なんて簡単にできると思っていた。しかし実際には難しかった。たったこれだけのことで好印象になることがわかったし、自信につながった。

 

また、このような嬉しい感想も。

・何の目標もなかった自分がこの授業を受けたことで夢を見つけた。私は「秘書」になりたい。

 

 

1年を通して学ばせてもらったのは田巻の方でした。学生たちに改めて、深々と「語先後礼」です。

 

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