生き抜くということ ~ 東アジアグリーフの集いin八王子 司会 ~

「東アジアグリーフの集いin八王子」の司会と朗読のお手伝いで先日、東京八王子市の島田療育センターはちおうじを訪ねました。

グリーフとは、「grief」英語ですが、医療関連の言葉であるため聞き慣れない方も多いでしょう。意味は、深い悲しみ、悲嘆。それは、家族や身近な人を亡くした時の命の喪失に伴う深い悲しみのことです。また、悲嘆に暮れる人がその悲しみから立ち直れるように支援する取り組みをグリーフケアと言います。

 

大切な家族や友人との死別は誰もが経験することですが、今回お手伝いをさせていただいた「東アジアグリーフの集い」は、重度の障害や難病で我が子を亡くしたご家族の皆さんでした。

各グループに分かれて気持ちを話す「わかちあいの集い」や講演などがあり、それぞれの話に聞き入りました。亡くなった日のことを、ある母は「お空へ」、ある人は「旅立ちの日」、そして「天使誕生日」とも表現していました。

4年9か月のいのちを駆け抜けた、たくさんの試練を乗り越えて生き抜いてくれた、心に刺さる言葉ばかりです。妹を亡くした兄弟たちは、長男は理学療法士、次男は作業療法士の道に向かって勉強しているとの報告もありました。

 

また、養育里親、障害や難病の子供18人の里親になって33年の方や、私と同じ鹿児島出身で作家の神渡良平氏の講演も。

 

神渡さんは、マザーテレサへの取材による著書や安岡正篤に関する著書などベストセラー作家です。ご自身は脳梗塞で倒れ、半身不随から必死のリハビリで社会復帰を果たされた方。最後に笑って写真を撮りましたが、涙で目がはれて新潟へ戻り翌日のニュースを読みました。

 

涙なみだの会でしたが、決して暗く淀んだ空気ではなく、会場は光に溢れていました。天使たちがたくさん来ていたんでしょうね。会ではフルートやバイオリンの演奏もあり、心を更に癒されました。最後に全員で「アメイジング・グレイス」を歌い祈りを捧げました。

 

声をかけてもらえなければグリーフと言う言葉さえも知らないままでした。様々な研修、司会などを通して学ばせていただくことばかりです。

私に何ができるのか・・・「お手伝いしてもいいですよ」ではなく、「私に何かお手伝いできることはありますか?」「ぜひお手伝いさせてください。」

 

そう言える人間でありたいと思います。

 

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