ちなみに、「因みに」の話

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先週から大学の前期授業が始まりました。今年度もコロナ禍で教室の人数制限があり、定員は60人ですが、初回授業に80人を超える学生が集まり、廊下にも溢れる事態に。とても嬉しいことですが、条件を出してなんとか70人程になり、補助机を入れて、換気対策をしながら授業を進めています。

その授業中に、ふと、私ってこの言葉をよく使うな・・・と思った言葉が本日のテーマ、「ちなみに」です。

実際に見たことはありませんが、SNSの若者コトバで、「ちな」という表現があるようで、意味は、「ちなみに」の最初の2文字を取った略語だそうです。「ちなみに~ですが」という用法で、ちな高2(ちなみに高校2年ですが)など使うとか。

もともとは、「ちなみにヤクルトファンですが」を略して、「ちなヤク」と言ったことから生まれ、その中の「ちな」という表現が広く使われているようです。本当にそうなのか学生に尋ねてみると、普段の会話でも使うとか。2度びっくりです。

では、こんな使い方はどうでしょう。「ちなみに、どれがおすすめですか」特に問題はないように思いますが、まずは「ちなみに」の用法を確認しておきましょう。

「ちなみに」は、漢字で書くと「因みに」です。「因み」は、関係があること。ゆかり。因縁。関連があるという意味で、「ちなみに」を使う場合は、「これまでの話の流れと関係のあることを付け加えて言うならば」という文脈で用います。あくまでも、「付加情報」「参考情報」という位置づけで、一番重要なことを言い表す場合にはふさわしくないことがあります。

特に、相手に何かを尋ねる場合は、注意が必要です。先ほどの使い方、「ちなみに、どれがおすすめですか」は、その考えに従うかどうかはわかりませんが、一応、参考情報として聞いておきましょうというような印象を持たれる恐れがあります。

ということで、授業内で「ちなみに」が多い田巻としては、本来の重要なことに追加していることが多いということになります。

しかし、これは田巻が授業をする際、学生たちが飽きないように、また記憶に残るようにするために編み出した秘策でもあります。

例えば言葉遣いの重要性やマナーの話をするときも、「ちなみに、私は秘書時代にこんな失敗をして・・・」

など付け加えると、学生たちはその話がおもしろいらしく、テキストから顔を上げて、田巻を見ます。その習慣を続けると、「ちなみに」の一言で、顔を上げる学生が多くなるのでおもしろい現象です。その失敗談は記憶に残りやすく、と同時にその言葉遣いなどもよく覚えてくれるのです。

ただし、これがビジネスの場になると、少々言葉遣いにレパートリーが必要になります。「ちなみに」は、あくまでも「付け加える程度の内容」のため、情報が多くなりすぎると、聞き手は主たるテーマが何か曖昧になってしまいます。

そのため、「ちなみに」以外の言葉も使いながら相手にわかりやすく伝えるといいでしょう。「ちなみに」という言葉の便利なところは「不要な情報かもしれませんが、一応伝えておきます」というニュアンスが出せるところです。情報の重要度を相手に判断してもらい、情報の取捨を相手に任せることができます。

この性質を持っている言葉に「蛇足」があります。「本来は不要なもの」という意味を持つこの言葉を使って「蛇足ですが」「蛇足かとは思いますが」などとすることもできます。

テーマ―を補足する場合は、「補足ですが」「付け加えますと」質問をするときは、「念のため」。「念のため伺いたいのですが」などです。「ちなみに質問ですが」と言うよりは、ビジネス感もあり、相手によらず失礼になることもありません。

ちなみに、本日の重要なテーマは、「ちなみに」なので、「ちなみに、『因み』の話」というタイトルは間違っています。

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