放送の意味

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明後日22日は、放送記念日です。NHKが1934年(昭和18年)に制定した記念日ですが、NHKラジオ第1放送が、1925年(大正14年)3月22日に東京都港区芝浦の仮送信所でラジオの仮放送を開始したことを記念して制定されました

 

放送業界に身を置いて30年以上になりますが、大学で学生たちに接したり、息子の様子を観察すると、ネット社会の現代では確実に若者たちはテレビから離れていると実感します。

ところで、「放送」という言葉の意味を考えたことがありますか?

国語辞典では、このように説明しています。

「ラジオ・テレビなどの電波によって音声や映像を受信者に送ること。また、有線によって一定区域内の人々に音声などを伝えること。また、その内容」。(明鏡国語辞典)

 

『新明解語源辞典』によると、1917年,欧州航路の船が発信元のわからない無線通信を受け、これが「送りっぱなし」の通信であったことから、通信士が通信日誌に「放送」と書いたのが、この語を使った最初とされるそうです。

 

その後、1922年ごろに 逓信省でラジオ関連の法整備を行う中でbroadcastingの訳語が検討され、「放送」 が採用されました。

 

「放送」という語が、「送りっぱなし」という意味から作られたというのは興味深い話ですが、個人的には、なげやりな雰囲気で、否定的なニュアンスを感じるので少々違和感があります。

 

 

NHKの放送文化研究所のサイトでも、この話には違和感があると言っています。

「送りっぱなし」という意味に否定的なニュアンスを感じることと、「放」は、「放つ」という意味を持ち(例:放火、放出、解放、追放)「~っぱなし」 という意味を持たないことを理由にあげています。

 

 

また、その他の理由として、江戸時代の『新編水滸画伝』に「はなちおくる」と読む「放送」が見られること。現代の国語辞典に、かつては「放ち送る」という複合動詞が使われており、「通信が放ち送られた」から「放送」となってもおかしくはないこと。

 

既存の「~送」という2字漢語の中には「運送」「移送」のように、前の要素が後ろの要素を連用修飾するものがあり、「放ち送る」 についても「放送」という2字漢語が派生的に作られたのではないかとも。

 

また、『日本語大事典』の「放送」の欄には、「送り放つ」「送り放す」を起源とする説があり、こうして調べてみると「送りっぱなし」の意味で「放送」と言うようになったというのは、のちの解釈と言えるのかもしれません。

 

現代では、データ放送で、視聴者参加や視聴者からの情報提供も多くあります。放送人としても、情報を送りっぱなしにせず、双方向で、いい「放送」を作りたいと思います。

今週は、ちょいと真面目でした。

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