心と心のぶつかり合い

田巻華月メルマガ「『人間力』に磨きをかける!」メールセミナーの内容をブログでは1週間遅れで簡潔にお伝えしています。2024年4月12日配信分のメルマガの内容です。編集後記やセミナー情報などをタイムリーにご覧いただくには、メルマガにご登録ください。メルマガは毎週金曜日の午後に配信しています。

今年も春が来た・・・そう感じる環境の変化は私たちの周りにたくさんあります。日本人の心をゆさぶる「桜」もその一つでしょう。この時期はテレビ各局が競って桜中継をします。

 

 

東京の桜が満開を迎えた先週、朝の情報番組でも桜の表情をレポートしていました。スタジオにはMCの安住紳一郎アナウンサー。

 

安住アナの呼びかけに、中継先のアナウンサーが話し始めました。
「おはようございます。こちらの桜はご覧のように・・・」

 

田巻、その話し始めに非常に違和感を覚えました。


そのアナウンサーは、満開の桜の前で自分もカメラに映ってレポートしていましたが、「おはようございます」の挨拶をしたとき、桜の方を向き、カメラには後ろ姿が映っていたのです。

アナウンサーは、自分が映っているかいないかはリハーサルでだいたいわかっています。映っているとわかっていながら、挨拶の「おはようございます」をカメラに向かって言わなかったことに衝撃を受けたのです。


またベテランぶって、うるさいおばさんアナウンサーになってしまった・・・気にしない、気にしない、いや、気になるでしょ、とブツブツ言いながら画面を見つめると、スタジオの先輩女性アナウンサーも、なんだか引きつった笑顔です。

せっかくの桜中継のレポート内容がまったく入ってきませんでした。気になるのは安住アナの反応です。

 

スタジオに戻って、桜満開の感想の後に・・・少々茶化すように、「最初の一言くらい、こっちを向いてほしかった」とピシャリ。言われたアナウンサーはすぐに「すみません」と謝っていました。「よっ!安住!よく言った!」テレビに向かって発したのは田巻だけではないと思いたい・・・視聴者としてのモヤモヤがスッキリした瞬間でした。

 

メルマガの読者のなかにも、もしかしたらご覧になっていた方もいらっしゃるかもしれません。この挨拶の仕方をどう思われるでしょうか。

 


新年度を迎え、さまざまな業界で新社会人研修を担当しています。企業からのご要望には、必ずと言っていいほど「挨拶の仕方」が入っています。このメルマガでも、かなりの割合で「挨拶」を取り上げていますが、改めて、その語源です。

 

禅の問答を集めた公案集『碧巌録(へきがんろく)』の中に、「一言一句  一機一境  一出一入 一挨一拶(言葉を投げかけ、相手の心境を推しはかり、その言動に緩急自在に対処しながら、
心と心をぶつけ合う)」

 

この最後の「一挨一拶」が、日常でわたしたちが使っている“挨拶”の語源です。挨は「押し開く、近づく」、拶は「迫る」ということで、本来は師が弟子の心の深浅を推察し、弟子が師匠に応答を迫るという、「心と心のぶつかり合い」を意味する言葉です。


子供の頃から、挨拶は相手の目を見てすると教え込まれてきた日本人です。挨拶をする相手に向かっていなければ、本来の挨拶ではないのです。視聴者に向かって背を向けて挨拶をしたアナウンサーに、違和感を持ったのもそのためです。

 

仏教を中心に宗教の教えや研究を行っている仏楽学舎によると、
「禅の師匠が修行僧を棒で打つのは、心と心を言葉で伝えることができない極限の状態。そこまで徹底的にお互いの心と心を交わすのが、禅の“挨拶”」なんだそうです。

 

現在の挨拶は社交儀礼の一つとなっていますが、挨拶の有無を気にする人は多くいます。さらにはその挨拶の仕方も気になるのは、その人の「心の姿」がそこに現れるからでしょう。

 

挨拶は、お互いに心と心を近づける大切な人間の習慣です。挨拶はコミュニケーションの始まり、人間関係の第一歩です。自分から心を開き、先手で相手に近づいて心を開きましょう。そして笑顔で先にしたもの勝ち! “先手必笑” です。


しっかりと相手に体を向けることも ポイントです。首だけ相手に向けて話していないでしょうか。
立ち姿勢な ら、つま先、膝、体を相手に向けると、「あなたに心を向けています」と言葉にしなくても態度で伝わります。

通りすがりの会釈でも、一瞬立ち止まることでその人の人柄が垣間見られるものです。そこから想像を超える会話 が生まれるかもしれません。拙著『安心と自信を手に入れる!ビジネスマナー講座』でも、取り上げています。ぜひ、社員教育にもご活用ください。

 

さあ、春です。
相手に心を開き、心と心のぶつかり合いをしながら、心を近づけていきましょう。ところで、先日、大学進学に伴い息子の引っ越しの手伝いに行ったら・・・
続きは、以下の編集後記で。


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  ●○● 編集後記 ●○● 
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息子は東京の大学進学に伴い、キャンパス近くに引っ越しました。国立後期日程まで挑戦していたため、住まいが決まったのは3月下旬。しばらくホテル住まいで、大学が始まってから入居となりました。

学生だけが住んでいるところですが、最上階にはオーナーご夫婦が住んでいます。当然、初日にご挨拶に伺い、感じのいい方でほっとした田巻親子です。入居前の説明で、不動産屋さんからは、
「オーナーは住んでいるが、挨拶は不要、挨拶したければしてもいい」と説明されました。

さらには、「隣への挨拶は不要。若い皆さんは挨拶しないことがほとんど。プライバシーの問題もあり、偶然会えば挨拶するくらいでいい」と。

その考えは、どの不動産屋さんに聞いても同じで、最近、特に都会では隣近所への挨拶はしないとのこと。プライバシー、確かにそうかもしれません。が、モヤモヤします。

 

 

拙著『安心と自信を手に入れる!ビジネスマナー講座』をもとに、インスタグラム「ビジネスマナーミニ講座」をお伝えしています。毎週火曜日に更新します。フォローしていただければ嬉しいです。

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