ポジティブ男子の名言⑰「接客って・・・」

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それは先日、ファミレスで食事中のなにげない会話でした。中1の息子が「ごはんのおかわり」で思い出した一言です。

「いっぱい食べてくださいね～！」

9月の連休に1人で鹿児島に帰省した際、鹿児島では有名な焼き肉店で祖母らと食事をしたそうです。
（鹿児島県人であれば、誰もがCMソングを歌えるほどのお店なので、おわかりになると思います。私も鹿児島放送時代はよく宴会でもお世話になりました。）

食欲旺盛、育ち盛りの中学生と家族には、ごはんのおかわり自由、大盛り無料などはありがたいサービスです。そうはいっても、何度もおかわりするのは気がひける・・・

若い女性スタッフだったそうですが、にこやかに「おかわりをお持ちしました。」に続けた一言でした。

中１ポジティブ男子の名言

「接客って、その一言が大事なんだよ。マニュアル通りじゃない言葉がさ。」

ほほう。やるなおぬし。

「いっぱい食べてくださいね～！」
「はい。ありがとうございます。お肉もすごく美味しいです。」
「ありがとうございます。まだまだおかわりしてくださいね。」

こんなイメージでしょうか。

その女性スタッフが社員なのかアルバイトなのかは不明です。しかしそのたった一言から始まるコミュニケーションで、思春期男子はより気持ちよく食事ができ、その店のファンになったのは言うまでもありません。
さらに、故郷鹿児島の肉はうまい！やっぱり鹿児島はいいと、故郷の良さ再発見まで話は広がるのですから。

接客業にとって、態度とともに言葉遣いは重要です。
笑顔と態度、そして「おかわりをお持ちしました」と丁寧な言葉遣いにお辞儀。しかし、心のこもっていない形だけの言動は、人の心に響きません。

お客様をおもてなしする、おもてなししたいという、マニュアルにはない言動をお客様に合わせてプラスできるかどうかはサービス接遇で大事なことです。

財団法人実務技能検定協会の秘書・サービス接遇検定の面接官を今年度から務めています。
審査員として様々な資格が必要ですが、その１つが「サービス接遇検定1級」です。サービス接遇の様々なスキルとともにロールプレイング試験を経て取得しました。はい。自慢です。( *´艸｀)

お客様第一主義の目的は、
「お客様に期待以上の満足を提供すること」とあります。
お客様の心に残る「普通を超えたサービス」の提供が必要です。

さらに、お客様から求められて提供するのは当然で、それはサービスとは言えません。
真のサービスとは、お客様に言われる前に行うことであることも学びました。日本のサービスは「察し型サービス」なのですね。

またまた探求心で、息子がファンになったお店のホームページをのぞいてみると、
そこにはなんと！！！
こんなメッセージがありました。

「当店は地域密着型の焼肉専門店。お客さまはファミリー層が中心で、お子さまも多く訪れます。
そこで、ご飯はおかわり自由の食べ放題に。中高校生は山盛りで3杯や4杯と平気で食べてしまうので、私たちもこだわり甲斐があります。なかには『家ではこんなに食べないですよ』と親御さんが驚かれることも。お子さまはもちろんお客さまにご飯をたくさん食べていただければ、私たちも「炊きたて」をどんどんお出しできます。ご飯もたっぷりとお召し上がりください。」

さらに、

農家やお米の目利きなど、多くの方の愛情が注がれたお米を、おいしい状態で提供する責任があり、
そのためには、常に炊きたてのごはんを提供していること。キッチンでは専属の「お米炊き係」を配置し、水の量や火にかける時間など、そのお米に最適な方法をチョイス。料理責任者が定期的にチェックし、一番客席が多い店では、４つの釜を使用し、１日に60回もお米を炊いていることが
綴られていました。

焼肉専門店がお肉にこだわるのは当り前ですが、力を入れている「ごはん」のおいしさを、客に「おかわり」で表現されるとスタッフも嬉しさで一言も二言も増えるのかもしれませんね。

その一言が、目には見えない「心のふりかけ」となって、ごはんもよりおいしく感じられる・・・あら、いいこと言っちゃいました（笑）